6月23日〜25日に伊豆修善寺「日本サイクルスポーツセンター」で開催されている「全日本選手権ロードーレース」会場にて、日本ナショナルチーム・トラック中距離ヘッドコーチであるダニエル・ギジガー氏(スイス)に、現在RTAが出場を目指してクラウドファンディングを実施する「ツール・ド・ラヴニール」について意見を伺いました:
「日本の文化は素晴らしくて、このまま一生住みたいぐらいだ。しかし日本にいると世界やヨーロッパの事が見え難いと感じている。
だから日本U23チームが海外に出て『ツール・ド・ラヴニール(男女)』に挑戦することは個人的にも大賛成だ。なぜなら選手たちのレベルをブレなく適切に測れ、課題を明確に得られる世界標準のレースだからだ。日本の若手選手が新城幸也選手のようになりたかったら、とにかくさまざまな厳しいレースに出て、自分の正確な実力を測ることが必須だ。
それは私が担当するトラック中距離競技でも一緒で、バンジャマン・トマ(フランス、コフィディス)やイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)の様なトラック専門選手らも、自らの実力を測ることも兼ねて、非常に多くのロードレースでも走っているよね。
女子選手にとって今の環境はすごく追い風で、『ツール・ド・ラヴニール(女子)』第一回大会に日本のU23女子選手が参加する事は未来に向けてのメリットが大きいと思う。
半年や一年で実りがあるものではないが、挑戦しなきゃ世界には絶対に届かないので、まずは”戦いに行く”事から始めるべきだ。」
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ダニエル・ギジガー/Daniel GISIGER(スイス)氏略歴:
1954年、フランス・バカラ生まれ。スイス国籍のダニエル・ギジガー氏はかつて自身もプロ選手として活躍し、ツール・ド・フランス1982のベルナールイノーが制した個人タイムトライアル(第14ステージ)では、3位入賞。そのタイムトライアルへの知識、執念から「Mr.タイムトライアル」の愛称で業界人から親しまれている。
選手引退後は各国のナショナルチームコーチを歴任し、スイスナショナルチーム中距離コーチを務めた2007〜2021年には「個人TT王国スイス」を下からガッチリと支えた。2023年1月から日本ナショナルチームのトラック中距離競技ナショナルチームコーチに就任し、2024年パリ五輪で日本にメダルをもたらす事に注力してい